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財産分与のポイントの解説

最終更新:2023年5月13日

はじめに

財産分与とは、離婚した夫婦の一方が、相手方に対して、財産を分与することを指します。 財産分与の有無及び内容は、当事者間の協議で決めることができますが、協議が調わないとき又は協議ができないときは、 離婚の時から2年以内であれば、家庭裁判所に協議に代わる処分を請求することができます。
財産分与は、当事者双方がその協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮して、 分与させるかどうか並びに分与の額及び方法を定めます(以上民法768条)。 財産分与には、婚姻中に夫婦が協力して得た財産の清算、離婚後の一方の扶養、慰謝料の3つの要素があるとされていますが、 離婚後の扶養としての財産分与は常に認められるわけではなく、慰謝料も財産分与とは別に請求することが多いため、 一般的に財産分与というと、婚姻中に夫婦が協力して得た財産の清算を指します。

財産分与の期限

財産分与は、離婚後2年以内に請求する必要があります(民法768条)。

財産分与の基準時

現在の実務は、一般的には、別居時に存在した財産を財産分与の対象としています。
ただし、例えば、別居後に子の教育費のために預金が減少した場合に、減少後の預金を財産分与の対象とする等、 個別の事案ごとに判断が異なることはあります。

財産分与の対象となる財産の種類

民法762条1項は、「夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、 その特有財産(夫婦の一方が単独で有する財産をいう。)とする。」と規定しています。
しかし、財産分与においては、夫婦の一方が婚姻前から有する財産は、原則として財産分与の対象とはなりませんが、 婚姻中に夫婦の協力によって形成された財産は、夫名義でも妻名義でも、財産分与の対象となります。
実務において「特有財産」と言うと、財産分与の対象とならない財産を指すことが多いです。 そして、財産分与の対象とならない特有財産の例として、夫婦の一方が婚姻前から有する財産、相続により取得した財産などがあげられます。

財産分与の対象となる財産は、基本的には、夫婦が婚姻期間中に、協力して得た全ての財産です。
具体的には、現金、預貯金、保険、株式、退職金、不動産、自動車等があります。
ただ、財産分与請求を家庭裁判所に申し立てたとしても、家庭裁判所が財産分与の対象となる財産を探すわけではありませんので、 財産分与請求をする場合、申立人においてその対象となる財産を把握しておく必要があります。

財産分与の割合

一般的に、財産分与においては、婚姻中に夫婦が協力して得た財産を2分の1ずつ分けることになります。

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